この記事を読んで分かる事
私は器用貧乏だ、そう思っている方は意外と多いのではないでしょうか。
私もその一人ですが、器用貧乏な人は何でもそつなくこなせるが故に何にもできないという矛盾を抱えがちです。
そんな矛盾を晴らし、器用貧乏だと思っている人が自信を持って生きていく為の考え方をご紹介します。
前提
当記事はスペシャリストとしての生き方を否定する為のものではございません。
器用貧乏な人が前向きに生きる為の考え方を記載したものとなりますので、ご理解をお願い致します。
器用貧乏とは
「器用貧乏な人」とはどういった人でしょうか。
一般的に考えられている事と、私自身器用貧乏なタイプの人間なので当事者視点で一般論より一歩踏み込んで考えてみます。
一般論
器用貧乏という言葉には一般的にマイナスのイメージが割と含まれている様に感じますよね。
国語辞典では以下の様に定義されています。
なまじ器用であるために、あちこちに手を出し、どれも中途半端となって大成しないこと。また、器用なために他人から便利がられてこき使われ、自分ではいっこうに大成しないこと。
引用元 三省堂 新明解四字熟語辞典
やはりマイナスのイメージが強いようですね。
ですが、ネット上では器用貧乏最高説も散見されます。
一般的に言われる器用貧乏な人の弱みと強味を整理してみます。
弱み
これは器用貧乏な人にとって共通の悩みですね。
すぐに次の事に興味が移ってしまうため1つの事を深める事ができず中途半端になってしまう傾向があります。
これは半分正解ですが、半分誤っているとも言えます。
器用貧乏な人は興味が常に移り変わっていくので、この様に捉えられてしまうものだと思われますが、自分の興味がある事に関しては絶大な集中力を発揮します。
しかしこうすればいいんでしょ、という風にコツを掴んだ途端集中しなくなり、情熱も薄れるケースが多いです。
強み
器用貧乏と言われる人はその名の通り器用なので学習速度は速いです。
要点を抑えながら最速で成果を上げる事ができます。
器用貧乏な人は色々な事に挑戦する事ができるので、新しい環境に飛び込むことに慣れている為、適応能力が高い事も強みと言えるでしょう。
当事者論
では実際に自分が器用貧乏だと宣言する人はどのような意図で宣言しているでしょうか。
私は以下様な思いを含んでいると考えます。
・自分に自信が無い体で自分を下に下げるふりをしているが、実際は何でもできると思っている。
・何でもできるつもりだけど、スペシャリストには敵わない中途半端な存在だと感じる時もある。
・器用貧乏であると自覚しつつも、スペシャリストになりたいわけではなく、幅広く自分の能力を伸ばしていきたい。
意外と自分は器用貧乏だと思っている人は、それほどマイナスには捉えてはいないのではないでしょうか。
ただし、拭いきれないどこか中途半端な感覚、劣等感がふと頭によぎるのです。
あるいは本当に自信が無い場合においても、実際問題何でもそつなくこなせる為
少なくとも危機意識は薄いケースが多いのではないかと思います。
器用富豪になる為には
器用貧乏とはどういった人か分かったところで、ここからは
どこか劣等感を拭いきる事ができない器用貧乏から胸を張って生きていく事ができる器用富豪に変わる方法
をお伝えしていこうと思います。
※器用富豪は私が考えた造語です。
パワプロくん的分析
言葉だけだとイメージしづらいので、パワプロくん(野球選手)の能力値を使って考えてみましょう。
※パワプロくんをやったことが無い方も野球をイメージしてお読み頂ければ問題ないかと思います。
ちなみにミートとはボールを打つ時にバットに当てる能力の事です、ヒットの出しやすさと思ってください。
3人の選手を例に考えていきたいと思います。
※3人とも能力の合計値は揃えてあります。
バランス型の「きゅーい」選手
特化型の「きゅーぞう」選手
マルチ型の「きゅーちゃん」選手
それぞれの選手について、監督と自分、それぞれの視点から考える事を想像してみると、
以下の様に考えることができるのではないでしょうか。
監督目線
パワーに特化している、きゅーぞうは4番として使えるな。
ミートと走力の二つの能力に長けているきゅーちゃんは1番バッターにピッタリだ!
きゅーいはそつなくこなせるが、どこでもいいな、2番あたりにしておくか。
選手目線
【きゅーい】
自分は何でもできる、でも次どの能力鍛えようかな
【きゅーぞう】
自分の強みはパワーだ、だから今以上にパワーに磨きをかけよう
【きゅーちゃん】
自分は今1番バッターとしての地位を築けているから、守備力を高めてよりマルチに活躍できるようになろう
解説
監督とは仕事をくれる人と読み替えることができますよね。
仕事出す立場にいる人はどのような順番で人に仕事を依頼するでしょうか。
まず最初に決めやすいのはスペシャリストのポジションです。
強みがはっきりしている為、適切な役割を与えやすいです。かつ本人も自分の強味を理解している為、更に自分の能力を伸ばす為の向上心も生まれやすいです。
次に決めやすいのは、スペシャリストほど特化した強みはなくとも、一般よりも秀でた能力を複数持ったひとです。
複数の能力が求められるポジションは必ず存在します。そうした役割を与える事ができる人材は重宝されます。
そしてマルチに秀でた能力を持つ人は、既に自分の強みといえる部分を伸ばすことも、さらに強みといえる新しい能力を増やす事を目指すこともできます。
最後に決めるのは何でもそつなくこなすことができる人です。
そつなくこなす事ができるので、安定感があり、優秀であることは間違いないのですが、仕事をくれる人の目線で見たときは最後に余った役割を与える事になります。
本人は自分では何でもできると思っていますが、
仕事をくれる存在からすると、使いやすいとは思われても意外と評価は高くなかったりします。
ここに大きなギャップがあります。
空いているポジションに当てはめられた人よりも、任せたいと自分が思える人(期待している人)が成果を上げてほしいと思ってしまうのは人間として当然ですよね。
器用富豪への道
この記事を読んで頂いている方はスペシャリスト型の人ではない場合が多いかと思いますので、そこを目指す選択肢は外します。
私もそこを目指すことはできません。
私が主張したいことは以下です。
複数の分野で強みを持つ、マルチな能力を持った人材を目指すべき。
この複数の分野に強味を持つ、マルチな能力を持つ人こそ器用富豪と呼べるでしょう。
お分かりかと思いますが、
きゅーい →器用貧乏
きゅーぞう →スペシャリスト
きゅーちゃん→器用富豪
です。
みんながみんなスペシャリストを目指す必要はありません。
自分が器用貧乏だと感じている人は、きゅーちゃんの様な器用富豪を目指しましょう!
その為には、器用貧乏な人が何となく感じてしまう、「自分はなんでもできる」という気持ちを制することが必要です。
器用貧乏な人が自分で感じている事と、仕事を出す側の立場の人が思うギャップを正しく把握し、
自身の強みとなる柱の数を増やしていくことこそが器用富豪への道です。
参考文献
この記事の内容に共感して頂いた方はぜひ以下の本を読んでみる事をおすすめします!
マルチポテンシャライトとは、「さまざまなことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探究する人」の事です。
当記事の器用富豪は、この本の影響を受けて私が考えた造語です。
器用貧乏は生まれ変わる事ができる
一つの事に没頭できる、一芸に秀でた人間は確かにかっこいいです。
しかし世の中にはスペシャリストだけではなく、器用富豪も間違いなく必要です。
一つの事に特化できなければ、無理にそうする必要はありません。
器用貧乏な人は元々のポテンシャルは高いのですから、意識を少し変えるだけで世の中から必要とされる人間に変わることができるはずです。
まんべんなく何でもできる状況に満足せず、複数の領域に強みを持つ事を目指しましょう。
そして我々にとって最も危惧すべきは退屈な状況です。
強みを作る過程で退屈だと感じたならば新しい能力を身につける事を考えましょう。
少しやってみて違うと感じたら新しい領域に飛び込めばいいのです。
どんどん飛び込んでいく中でこれだと思うものがあればその領域で器用貧乏の域を超えた能力を身につけましょう。
私と同じタイプの方の意識を変えるきっかけになれば幸いです。
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